雑談が止まらない

人生は闇鍋。推しも部屋も頭の中もごっちゃごちゃ!

【NODA・MAP】兎、波を走る(大阪公演)を観てきたよ!※ネタバレ注意

兎、波を走る@大阪・新歌舞伎座

 

はじめに

終幕後に感じてたことや思ったことを、先入観なしで素直に書き留めておきたいと思った。
自分は頭の良い人の解釈にすぐ影響されるので、パンフは後半未読(演者さんのインタビューだけ読んだ)、他の方の観劇レポも読まずに感想を書くことにした。
帰路、立ち寄った上本町駅のカフェでコーヒー飲みながら、不安になったのです。
「今、自分が感じていることは、本当に私自身が思っていることなのかなぁ?」と。
サッとS N Sに目を通しているだけのつもりが、一時間も二時間も誰かのつぶやきを見ているうちに。
自分自身が感じたことを忘れ、賢い誰かの言ったことが「私の『好き』とか『嫌い』」に、いつの間にかすり変わってるような気がして。
AIの自動書記人形?と化した作家たちが「昔から歴史に書かされてるだけ?」的なこと言ってたのが、なにかと人に影響を受けやすい私には怖かった。
結果、観劇レポというよりは、薄い内容の個人的な想いをただただ書き殴ってるモノになっております。🙏

 

公演場所・日時・座席について

大阪・新歌舞伎座、8/12(土)13:00公演。
席は3階1列、上手側。サイドシート。
オペラグラスじゃないと、ほぼ見えない席だと思ってたけど、裸眼?で充分楽しめた。(演者さんが20センチサイズくらいでは見えてた)
ただし、3階席は落下防止のアクリル板と上部に黒いバーがある為、黒いバーがちょうど演者さんの顔にかかることがままあり、背を屈めてアクリル板越しに見たりした。(自分の身長が低いせいかも)

 

ネタバレ注意な、感想と妄想の書き殴り

恥ずかしながら、劇といえばほぼ宝塚しか見たことなくて『岸辺露伴は動かない』で高橋一生さんにドハマりした私は「セクシーな高橋一生を、この目に焼き付けたい!」という欲望だけで『兎、波を走る』を観劇した。
話の内容は、なんでもよかった。
「演劇って、素養がないと話が理解出来なさそう。話がちんぷんかんぷんやったら、推しの一生さんだけオペラグラスで追いかけて楽しんだらいいや」と、そういうミーハーな思いしかなかった。
野田秀樹さんの舞台を見るのは初めて。
「めっちゃ有名な人!」くらいの知識しかなく、作風がどんなだとかも全然知らない。

そんな私が、終幕直後に思ったことは。
野田秀樹の劇すごい……。重い内容だけど、めちゃくちゃ楽しめたし面白かった!」だった。
作品に没頭し過ぎて、一生さん目当てで見に来たことを、ちょっと忘れてたことにビックリ。

冒頭「不条理の境界を越える?」と言いながら月面着陸する脱兎(高橋一生)を見て「ヤバい〜😂一生さんが何言ってるか1ワードもわからん……」と不安になったけど、元女優(秋山奈津子)が「何、あの男!? 小難しい台詞ばっか言って」的なツッコみを速攻してくれたので、以降は安心して見れた。
そしてココリコミラクルタイプ(2000年代のバラエティ)に出てた大倉孝二さん(第一の作家役)の登場に「ああ〜! 大倉さん大好きだったわ〜! 今見ても、かわらずめっちゃオモロいなぁ」と、くねくね演技する姿にすげえ笑った。

そこからは、ずっと劇に夢中。

特にお気に入りの台詞は
「妄想する世界。もう、そうるしかない世界」の言葉遊び。
苦しい現実をやり過ごす最終手段が妄想。
という諦観とやるせなさがないまぜになった悲しさもありながら「妄想でもなんでもして、現実を生き抜いてやるぞ!」的な可笑しみと強さを感じた。

元女優の「遊びの園」で、繰り広げられる劇中劇を中心に、現実と妄想。過去と未来。リアルとバーチャルが、舞台上で目まぐるしく転換していく。
二人の座付き作家(野田秀樹大倉孝二)が書いた劇の内容は、飲んだくれのアリスが登場する不思議の国のアリスや、社会派のピーターパン。
アリスの母(松たか子)は、アリス(多部未華子)を探して、遊びの園にある迷子センター?を訪れて、脱兎と出会う。
脱兎は劇中劇でピーターパンを演じるし、アリスと一緒に飲んだくれるたりもする。
アリスがいる世界と、娘を探すアリスの母がいる世界は交わらない。
母と娘。
どちらとも会話できる脱兎(高橋一生)は、現実と虚構の境目が曖昧な、この摩訶不思議空間?を、行き来できる存在のようだ。

脱兎いわく、体が大きくなるのではなく、気が大きくなる薬だという酒。
酒を酌み交わして、アリスと脱兎がぐでんぐでんになるシーンの一生さんの破顔がかわいくて大好き。
後半シリアスなお顔が続くので、このシーンを思い返してめっちゃ尊いと思った。
アリスちゃんが、小林幸子状態になる演出も楽しい。
それから今ふと思ったのだけど、あのシーンは今も昔も未来も、実態のない「虚構」や「思想」という「遊び」に夢中になって、酔っ払っている人々を揶揄っていた?とか?
ああ……一度見ただけではわからない。
何度か見て考察したい。
もう観劇は叶わないけど(涙)

ちなみに初めて見たリアル松たか子さん、テレビで拝聴するより、お声が高く透き通っていた。
大昔、歌手の松たか子さんが好きで「明日、春が来たら」というシングルCDを買ったことを思い出した。
ドラマ「カルテット」や「大豆田とわこ〜」で、「松たか子の演技好きだ〜」と思ってたけど、この人の声が凄く好き、という原点に立ち返った。

脱線したけど、ストーリーの話に戻ります。
劇中に散見する数多の「境目」は、ストーリーが進むにつれてどんどん曖昧になり、脱兎は境目を超えて、分断されている?世界を縦横無尽に走る。

地上と月面。
現実と妄想。
過去と未来。
リアルとバーチャル。
親と子に。
人とAI。
そして国境。

幾つもの境目を行き来しながら、息つく暇も与えないスピード感で、エピソードが繰り出される。
なんというか「エピの宝石箱や〜」状態。
観劇といえば宝塚(客層の8割、9割女性)の私は、開幕前に客席の顔ぶれを見て驚いた。
男性、女性、若い人からシニアの方まで。
本当に、色んな人がいた。
故に、性別や年代が全然違う客層に向けて、エピソードを乱射している?
強く刺さるシーンは、見る人の背景で全然違うだろうし。
アラフォーの私は、メタバースの土地を買う話で、「昔、月面の土地買ってる人いたな。懐かしい」と昔を思い出し、今、まさに気になってるカジノやふるさと納税の話に注意が引かれた。
それから、アラフォー故に拉致被害者の方々が帰国される映像をリアルタイムで見ていた。
両親は野田秀樹さんと同年代なので、ゲバ棒振り回してた人達のことは、伝聞で知ってる。
戦前、仁川(インチョン)に住んでた祖母とは同居していて、祖母からまだ仁川が日本だった頃の話を、よく聞かされる環境で育った。
そういう背景により、私の感情は「未来より過去」に強く引っ張られた。

チャットGPTと、今までのAIの違いすらわかってない、IT音痴?だから、というのもあると思う。
メタバースも「映画の『レディ・プレイヤー1』みたいな感じの奴?」くらいの理解で、アバターを作って?ログイン?したこともなくて…(恥)
だからシャイロック・ホームズの存在や、東急半ズボン教官、AIの初音アイといった、未来視点?の人々の話が、あまり咀嚼できてない(恥)
自分の意思で書いてたつもりが、AIに書かされてた!?なところは、かなり怖かったけど。
知識や経験がなさすぎて、人間の仕事が全て機械やAIに置き換わる?な未来が想像できてないのだと思う。
大昔にやってた広告の仕事で考えてみたんやけど、デザインの案出しは「AIデザイナー」に任せられるとしても、発注主の潜在的意図の汲み取りとか、修正反映などの地味で面倒な作業は、人間が働く方が効率良くて、AI様より単価安そう、とか妄想して……恐怖より虚しさに襲われた。
「ジッと見たらわからないけど、サッとみたら兎だと気づく?」の台詞みたいに、今の時代「ジッと見たり、サッと見たり」を使い分ける器用さが求められてることが多い。
不器用で、ジッと見過ぎて疲れることが多い私は
「『ママ友グループLINEや幼稚園や習い事関係の連絡を、サッとAIに読ませてアナタっぽく返信します』みたいな事してくれるAIちゃんは、どこにいるの?」なんて妄想もした。
でもそれしちゃうと、ママ友や先生たちとお付き合いしてるのは、私じゃなくてAIになる……のか? 
私自身が、ママ友や先生と会った時に、会話が成立しないな……(笑)ダメだ。
未来については以上。

以下、過去について。
脱兎の過去が明らかになる後半。
アナグラムを解いて、穴蔵?からの脱出を試みるダジャレ?シーンに、ライトなミステリーファンの私は興奮した。
まず「アナグラム」という単語!
それから「USAGIがUSA-GI」だと判明した時は、マジで異常興奮した。
「圧倒的な語彙力がないと出来ない言葉遊びだ〜!すげ〜!」と英検3級の私、おったまげ。

そうして、明らかになった母と娘の関係が、もう、ね。
「助けて、神様仏様! 未就学児2人の育児が辛すぎます!」と毎日念じてるアラフォー主婦の私には辛すぎた……。

ダメ主婦の私は、母親業にかなり疲れていて子供と離れて観劇できるこの日を、死ぬほど楽しみにしていたのです。
そんな人に「突然、娘と引き離された人の苦悩」が、松たか子さんの素晴らしい演技でぶつかってきたのです。
私の感情は、引き逃げ?された……。

前半アリスのお母さんは、妄想の世界に生きてる「イタイ人」状態。
元女優から「本当は、子供がいないんじゃない? 妄想よ」と言われたり。
お酒の代わりに、脱兎と時間を呑むシーンだったかな?(時計が揺れて、中原中也の「ゆあーん、ゆあーんゆああーん」が台詞で出てくるシーン? 好きなシーンだと思ってたはずなのに、もう記憶が曖昧で悲しい)
脱兎から「あなたのお子さんは大人になっただけだった? 幼い頃のお子さんを失っただけ?」とか言われたりも。

それが…アリスは横田めぐみさん?だったんだぁ…となった時。
お母さんは、ずっと正気で。
妄想の世界の住人ではなく、もう、そうるしかない現実を生きてる人で。
娘を探して探して、帰って来る日を待ちわびている人だとわかって。
ああ……と、泣くしかなかった。
脱兎が安明進だと名を明かし、アリスを取り返そうと三十八度線を超えて行く場面の松たか子高橋一生のお芝居。
息をするのも忘れるくらい観ていたと思う。
「場に、のみこまれる」って、ああいうことなのかな?
劇中、ドラマ「カルテット大好き」人間の私が、真紀さんと家森さんのことを、一ミリも思い出さなかったことに、役になりきってる人達の凄みを感じた。

そしてアリスが、中学校の部活帰りに拉致されるシーンに流れる「蛍のひかり?」が……。
胸に、ドーーンと来て……。
「うわーーん!『少しでも子供と離れたい』とか、そんなことばかり思ってしまって、ごめんね子供たち。ありがとう日常……(涙止まらん、辛い)」と、感情がぐちゃぐちゃになった。
終幕後すぐ、立てる気がしなかった。

今、感じてることを忘れたくない。
だけど、日常にのまれてすぐ忘れてしまうんだろうな、とその瞬間強く思った。
だから無い脳みそを絞って、今、感想文かいてるんやけど……
一週間もたてば、びっくりするくらい思い出せなくて、また少し悲しくなってる。


ま、そんなこんなで「あ!私は高橋一生さんを見に来たんだ!」ということを、カーテンコールでやっとこさ思い出した。
そしてガン見した。
一生さんは、挑むような眼差しで上手下手、一階席から三階席まで目配せしてくださってました。何度かカーテンコールがあり、最後の二回?は出演者の皆様、手を繋いでのご挨拶でした。
昨年の一人芝居、2020(ニーゼロニーゼロ)終幕後は、にこやかにお手振りされてた記憶があるのですが、今回、笑顔はなかったと思います。やり切った!といった感じでしょうか。
素晴らしいお芝居に、一階席、二階席、三階席の後ろの方、たくさんの方がスタンディングオベーションされてました。
私も「スタオベデビュー、今日こそ果たしたい!」と思ったのですが、三階席一列目の方は皆座っていらっしゃったので(後ろの方に配慮されてかと)今回もデビューならずでした。

以下、徒然と。

 

推し(高橋一生さん)について叫ぶ

なんだあの機敏さは!?
存在が奇跡のアラフォーだった。
走るし、飛ぶ、跳ぶ!
そして舞台真ん中の、セリに消えてく時の俊敏さが異常。
何かのインタビューで「熱々の米を、水で冷やした手で握って、アルミホイルにくるんだおにぎりを稽古場に持っていってる」とおっしゃってた記憶があるのですが、「こんな出ずっぱりで、ずっと走れるアラフォー。米の力が偉大すぎる」ってなった。
脱兎の衣装は、すごく暑そうでした。
劇場の温度が割と高めだった気がして余計に。
額に汗が光ってたのが、尊すぎた。
あと、劇中劇の「社会派毒舌ピーターパン」最高だった。
無邪気な笑顔で
「母親なんて、いらない」と子供たちを煽る姿が、まぁ悪い笑顔で! ドキドキした。
一生さんの悪い顔が好きだ〜!
もっと見せて、もっともっとドキドキをくれ〜!!

 

「人の人生」で遊ぶ以外の楽しみがあればいいのに

窮屈な現実から少し目を逸らすために、古来から人は「遊び場」を設けてきた。
劇、賭け事、思想、革命、ゲーム、メタバース……
時代と共に「遊び場」も「おもちゃ」も変わる。ただし、人間の本質は変わらない。
1970年代、革命思想という虚構に夢中だった人たちと、今SNSで誰彼構わず誹謗中傷しまくってる人たち、似てるなぁと思った。
自分だけが絶対正しくて、正しさを証明するためには何してもいいと思ってるとことか。
「人の人生」を「おもちゃ」にして遊んでいる自覚の無さとか。

クソちっちゃい超個人的な話なのですが、身近なママさんで、我が子=自分の作品、みたいな人がいて。その人はお子さんの能力とか無視で、勝手に進路とか習い事とか決めて。
それで、お子さんが思った結果ださなかったら、お子さんや周囲に怒る。
その人の話を聞くたび、いつもモヤモヤするだけやったけど、観劇後に気がついた。

「子供の人生は子供のもので、あなたのおもちゃじゃないですよ。『人の人生』で遊ぶ以外の、何か別の楽しみをみつけてくださいよ」って、私言いたかったんやなぁって。
(気が小さいから、これからもご本人には言わないと思うけど)

素晴らしい劇を見たおかげで、黒いモヤモヤの正体を言語化できて、スッとした。
非日常の大切さを、改めて感じた。
フィクションという遊び場に助けられて、日常を生きてると思った。

 

さいごに

観劇後、上本町駅のカフェに入った。
私は、チェーホフを読んだことなければ、ブレヒト?も知らなかった。
ただセクシーな高橋一生が見たい一心だけで、観劇しにきたミーハーなアラフォー女だ。
それが、ホットケーキ食べながら、高橋一生じゃなくて、まず安明進についてググってた。
その事実が、けっこう衝撃だった。
野田秀樹さんって凄い人なのですね……。
心中「しっかり楽しませて、伝えたいことも伝える。これが、一流のエンタメか!」と、ゆいP口調で唸った。
それから「なんの努力もせず、こんなに楽しい気分になれて幸せすぎるな……」と観劇の余韻に浸った。
日常生活で、ちょっとした楽しみを見つけるのには、ケッコー努力がいったりする。
だけどこの日は。
チケット持って、電車乗って。
劇場にただ座ってるだけで。
こちらは楽しむ努力なんかなにもしないで、向こうからどんどん楽しませてくれた。
「冬物コートをクリーニングに出す」とか「ゴキブリ駆除の仕方調べる」とか、今やっても明日やってもどっちでもいいToDoリストに占められがちな私の脳内から、観劇中は日常が消えた……。
楽すぎて、最高な一日だった。

博多座公演の観劇に行かれる方々、日常を忘れて楽しんできてください!

 

おわり

 

岸辺露伴ルーヴルへ行く ノベライズ版感想

 映画を2回見た後、ノベライズ版を読んだ人の感想です。

 映画の内容にも少し言及しています。(1回目、普通に見た。2回目、オーディオコメンタリー聞きながら見た) 

 

 ※映画1回目の感想はこちらから↓(オーコメの感想もまとめたい…)

cowcowcow-mow.hatenablog.com

 

 ここから、ノベライズ読んだ感想を気になったところから自由に書いてます。

(映画の感想も、まさかの山村パートから書いてる…どんだけ仁左衛門に心もってかれてるんだろうワタシ…)

 

 終章にあたる奈々瀬の独白を文字で読むことで、映像で見た時より更に悲しくてやりきれなかった。『深い慕情も過ぎれば、滲ませすぎた墨が紙を破るのにも似た道理…』の箇所でうるうるきて、以降のページはえぐえぐ泣きながら読んでた(涙)
 奈々瀬は、手の届く距離で小さな幸せをみつける満ち足りた人。一方仁左衛門は、遠い理想を追うことに喜びを見いだす飢えた人。自分とまるで性質の違う夫。助けたい癒したいと思っても、彼の苦しみも求めているものもわからない。奈々瀬なりに夫のためを想っての行動が全て「間違いでした」の独白が悲しすぎて……。  
 だからせめて「似ている」露伴の暴走は、どうしても止めたくてあの『原稿用紙ズタズタ』シーンになったんだ……と思うと感慨深い。

 荒木先生の漫画で初めて『原稿用紙ズタズタ』シーンを見た時は「ちょ、ちょ!露伴先生の初恋、強烈過ぎひん!?wこんなんトラウマもんやん…」と少し心配?になったけど、映画とノベライズのおかげで「先生、素敵な恋でしたね…」と。岸辺露伴の初恋を、私自身が肯定することができました。(何目線!?w) 苦悩する若き露伴先生の心情も、文字で読むことでどっぷり感情移入できたし。
 だから終章ラストに『きっとあの夏の〈慕情〉が〈後悔〉となって露伴の前に現れて…』という一文に出会った瞬間「十代でどんだけエモい初恋してるんだよ…さすがオレたちの先生だわ…」とめっちゃ痺れた。

 

 

 

 また映像からも対比の美しさは感じていた(白い長尾露伴と黒い高橋露伴、しっとりした風情が美しい日本の夏の夜と、霞んで乾いた朝の空気が荘厳な冬のパリ…など)けど、文字で読むことでより感じたし、見過ごしていた箇所に気が付けた。(特に倉庫の場面)
 光と闇。白と黒。そして天国と地獄の対比が凄まじい。以下一例。

・最も光を愛した画家フェルメールの絵と、闇しか映さない山村仁左衛門のこの世で最も黒い絵。
・地獄絵図と化した地下倉庫と、それを救う露伴のギフト天国への扉〈ヘブンズ・ドアー〉。
・死者故に黒いページにしかならない山村仁左衛門と、記憶をなくすことで真っ白なページになった岸辺露伴
・後悔という名の闇に引き込まれて呪われた黒い絵と化した奈々瀬と、まっさらで純粋な白いキャンバスのような光の化身、泉京香。

 そうして『光と白』の力で、『闇と黒』を相手に戦い続けた岸辺露伴が全てを解決した後自宅で『後悔は人を蝕む黒い毒だが、人はその黒をつかって物語を描ける。』と言う。
 過去を克服した露伴が、黒に『闇と光』の二つを見出すこのラストから、未来しか感じなかった。感動。

 

 

 そして泉くんは、最初から最後まで光の化身だったw。あの娘は、生ける魔除けwなのか!?
 映画では奈々瀬のスケッチを岸辺邸で拾ってサラッと戻すだけで、泉くんのモノローグとかなかった…ですよね!?(2回しか見てないから自信なくなってきた)
 ノベライズ読んで露伴に求めているのは、面白い漫画を描いて締め切りを守ってくれることだけ』って!そんなこと考えてたんだなぁ〜、と感じ入った。傲慢なw漫画家と対等にやりあう編集者の矜持を見た。カッコよくて、更に好きになったよ。  
 まさに泉京香は、立ち入らない。ですね。
 エマさんへの天使対応を含めて、なにもかもが大人だ……。かなり年下だけど見習いたいよ……。

 

 

 

 まとめ:映画見てから読んだノベライズ、すんげぇよかったぁ〜!

 

 

※未読の方は、是非ご一読ください。電子版もあるよ!(ワタクシも電子版で拝読しました)

www.kinokuniya.co.jp

【映画:岸辺露伴 ルーヴルへ行く】を観てきたよ(ネタバレあり)

岸辺露伴 ルーヴルへ行く」5月29日(月)の朝一回で、鑑賞してきたよ!
 まず、時系列関係なく、心が揺さぶられた箇所を叫びたいと思う。(ネタバレしまくってる。お気をつけて……)

 


 ぎゃぴぃ〜〜〜!!!! 
 高橋一生が、山村仁左右衛門!?!?
 岸辺露伴の中で、髷を結う高橋一生が観れるという事態が想定外過ぎて。ぶったまげた。
 文乃さんの奈々瀬と、一生さんの仁左右衛門のお芝居、壮絶だったね……。
 見た目からして、真っ黒に闇堕ちしていく仁左衛門の狂気から目を離せなかった……。
 そして「夫を止めるには、こうするしかなかった」って、現代の露伴先生に奈々瀬が心情を吐露するところが悲しすぎたよぅ。
 うう。めっちゃ泣いた。
 仁左右衛門は絵を描くことと奈々瀬の黒髪が大好きで、奈々瀬は不器用(社会的に)だけど情熱的で、愚直な夫を愛していて……。ただそばにいたかっただけなのになぁ……って。
 そうして呆然とした気持ちのまま、ぼんやりとエンドロールを眺めていたところ「岸辺露伴ルーヴルへ行く、テーマ曲『愛の遺伝子?』」の文言が目に入って……。
 山村仁左右衛門とそっくりな子孫の露伴先生に助けを求めた奈々瀬のことを思い出してしまい……。
 再び、ぶわぁ〜〜っと涙が溢れてきたのでした。
※上記は私が映画を見た時に抱いた感想ですが、ビジュアルブックをパラ読みしたところ、奈々瀬の本を読んだ露伴が仁左右衛門の記憶を追体験している演出とのこと。だから実際、顔が似ていたかどうかは定かでない。

 純粋故に狂気と化した悲しき純愛の山村仁左右衛門パートと、「あなたを守りたい」のピュアピュアキラキラな長尾露伴パート。どちらにも混じり気のない美しさを感じた。
 一方、おなじみの現代パートからは清濁合わせのんだ上で今を生きるたくましさと、「今の露伴と泉くんが、狂気に飲み込まれることはない」という安心を感じていた。(夏の日本、岸辺露伴邸。オークション会場。冬のフランス、パリ、ルーヴル美術館)
 高橋露伴のオークション会場で張り合いまくる姿や、パリに着いてすぐ、ホテル行って休憩したいって泉君が言ってるのに「ルーヴル直行だ」っつって、まるで気を使わない姿に「そうそう、これが露伴先生だよね〜」と嬉しくなった。
 たまたま贋作を売ってた窃盗団の罪を暴くことになったけど、それはまぁまぁどっちでも良さそうな、そこまで正義漢でもない岸辺露伴を改めて「良い!推せる…」と思った。
 あと、泉くんが執筆してるらしい「岸辺露伴ルーヴルへ行く、担当編集者日記?」の中身が気になり過ぎて妄想が止まらない、のは私だけ? 
 めっちゃ読みたいよ……。とりあえず泉くんは、編集者として良い漫画を描かせて売りまくりたいんだな。編集長の椅子、狙ってるな。
 欲望に素直なこの二人、ほんとに大好き。
 泉くんの魅力は、自らの欲望に素直なところと、他人への優しさが絶妙なバランスで共存してるところなんだよなぁ……と映画で改めて思った。
 天国のピエールを思い出して落ち込むエマに寄り添い励ます泉くん。人間の姿を借りた天使だった。
 自らのお父さんのエピソードを、悲しさを滲ませず、ほっこり温かな口調で話す姿に、感動を覚えた。確か25歳!?の女の子だったと思うけど、完全に私より精神年齢は上(私は体はアラフォー、メンタルは小5の、カレー沢薫先生いわく逆コナン状態のおばちゃんです)これからは敬意をもって「泉京香さん」と呼ぶ必要がある。てか、写真のお父さん、渡辺一貴さん……?
 

 どうしても言いたいことはあらかた叫んだので(ここまでで、既に長い……)
次に、ちょこちょこ気になったことなどを羅列します。

・最初の方に出てくる岸辺露伴の書斎のインパクト、凄くなかった!?
 薮箱露伴にすり替わった時の次点くらいには、カオスになってる気がした。
 吊り下げられたドライフラワーに鉱物。吊るされた紙。おまけに水槽にイカ!?
「え!?え!?犬の次は、イカ?? 飼うの?? 先生、ムツゴロウ?さんみたいになってる…どうしちゃったんだろう??」って、釘付けになったよ。
もう既に、「最も黒い絵」の世界?へ誘われていたのだろうか!?部屋はその人の精神状態を写す鏡ですね。くしゃってた時の十五先生の部屋や、橋本陽馬にボルダリングルームへと魔改造?されたミカちゃんの部屋を思い出した。

・バキンちゃんは今回、声だけだったね。ちょっぴり残念。だけど可愛い繋がりで言うと、「あなたを守りたい」の長尾露伴が、いじらしくて可愛い過ぎたよぉ〜!映画を観るまでは、「10代も一生さんで見たかったな〜」とか、2割くらい思ってたけど、長尾くんでほんと良かった!
 大人になってからいつの間にか少しずつ失うらしい、純粋さやひたむきさがたまらんかったよ……。

白石加代子さんが、気になって、気になって仕方なかった。和菓子食ってるだけなのに……。以前オカンが「藤原竜也目当てで芝居観にいったのに、白石加代子さんばっかり見てた」って言ってたのを思い出した。
 
露伴先生がパリでかけてたちっちゃ黒サングラスは、おばあちゃんからもらったもの? おばあちゃんがお亡くなりになっていたとしたら、遺品になるのかなぁ……。愛の遺伝子……。

・いつも色んなヘブドアポーズで我々を楽しませてくれる高橋露伴だが、両手広げてのヘブドアポーズ、映画館の大画面で見たらいつもの五倍…いや十倍、百倍!?カッコ良かった。

 最後に、私は七年ぶりの映画館だったのですが(前に映画館で観たのは「君の名は」だったw)「家でも映画見ることができるけど、やっぱ映画は映画館で見るのがイイ!テレビと全然違う!めっちゃイイ!」って、小学生みたいなことを思った。
 朝イチで鑑賞したので、人も少なく静かにゆっくり観れたのも大きかった。
 高橋露伴の邸宅で蝉がジージー鳴く音や鳥がさえずる音を感じられて、夏を感じた。長尾露伴を招き入れた奈々瀬が電灯を消す音とか、めっちゃ怪談ぽくてゾクゾクした。
 テレビとは、臨場感が全然違った。
 たぶん……いや必ず、もう一回は観に行くと思う。素敵な時間をありがとうございますと、映画を作ってくださった皆様にお伝えしたい……(涙)
 ほんと、良かった〜〜!

【宝塚歌劇:星組】ディミトリとジャガービートを観劇してきたよ!(ネタバレ感想)

一年ぶりに宝塚観劇したら(花組の元禄バロックロック以来)

楽し過ぎて眩し過ぎて、普段の憂さが全部吹き飛んだ!!!!!!

ネバセイもギャツビーもめぐり逢いも……チケットは取って行く気満々やったのに、全て公演中止の日にぶち当たってしまった……。ですから大劇場に足を踏み入れて、タカラジェンヌさんにお会いできたことがまず嬉し過ぎて涙でした。

 

今回観劇したのは↓のオリジナル二本立て。

芝居:ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜

原作:並木陽 演出:生田大和

ショー:JAGUARBEAT(ジャガービート)

作・演出:齊藤吉正

 

※以下ネタバレしまくりの薄口感想を書き殴っています。

1.ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜のネタバレ感想

とりあえず叫んでいいですか?

 

「うわーーーーーー! 超超超よかった! めちゃくちゃ泣いたーーーー! ディミトリまじ死なないで〜〜〜〜! うえーーーん」

 

二本立ての芝居でこんなに泣いたのは、北翔海莉さんの退団公演「桜花に舞え」以来かもしれない(出産以降なかなか観劇がままならず、2009年〜2017年頃の話が多いです🙏)

 

彼(ディミトリ)の足跡が、彼女(ルスダン)を愛と裏切りの輪舞(ロンド)に導く一部始終に釘付けでした(突然のエリザベートすみません)。

足跡の形で、ディミトリを判別できるほど彼に恋しているルスダン。

その足跡を辿り紫の花の下で愛を見つけたルスダンが……今度は足跡を辿ることでディミトリの裏切りを知る(本当は裏切ってなかったのに悲しいすれ違い😭)シーンが美しくも悲しくて。

林の奥へと「彼が裏切っているわけないじゃない」と自分に言い聞かせながら恐る恐る進むルスダンの迷い、混乱、悲哀、楽観からの絶望……その移ろい明滅する心情を表した、紫の花の迷宮に誘い込まれるような演出が本当に素晴らしくて、感動しました。何度も見たいよ〜〜!

 

余談ですが、私が生田大和先生が演出される舞台を観劇するのは、花組の「CASANOVA(カサノヴァ)」以来。当初、明日海りおさん目当てで観劇しました(笑)。ですが、演出・衣装・曲そのどれもが素晴らしくて、今も大好きな演目の一つです。その中で、ヴェネツィアの街をトップスター二人がウロウロする場面の街並みを、大胆にミニチュア(?)で再現されてました。その演出が「ヴェネツィアの街を隅から隅まで探検しまくる二人」って感じで、凄くワクワクしたことを、今日の舞台を見て思いだしました。

生田大和先生の演出好きだーーーー!

 

あとは〜…戦闘シーンと真琴ちゃんのダンスの迫力すごかったです!感動!

歌もダンスもお芝居も、三拍子揃っている実力派な上、見た目もめちゃくちゃ可愛いなんて!礼真琴さまが、この世に存在してくれていることに感謝しかない(万歳)

どの衣装も素晴らしかったけど、白いお衣装を着る礼真琴ちゃんが大好きで…ロミジュリも良かったけど、今回の新婚初夜のお衣装も最高だった〜!

ただ「キラキラした礼真琴ちゃんを全身に浴びたい!!!!」という欲望だけで観劇したのですが、期待値以上にお芝居が良過ぎてめちゃくちゃ泣いた!!!!!!

 

2.JAGUARBEAT(ジャガービート)のネタバレ感想

観劇前にみなさまのブログなどを読み漁ったところ…「とりあえず訳わかんない!(万歳)」的な感想が多かったので、覚悟して挑んだのですが……叫びます!

 

「考えるな!感じろ!脳死でビートのリズムに身を委ねて、全身に礼真琴の眩しさを浴びろ!

ビート!ビート!マジ、マジ、マジック!って口ずさんだら、テンションが上がるだろ……それだけでいいんだ……ただ……感じるんだよ、感じるんだ……」

 

っつう、齊藤吉正先生のメッセージを受け取ったのは私だけでしょうか?(褒めてます)

舞台が超泣ける重厚仕様だっただけに、なんも考えんでワーキャー楽しめるショー、良かったです。私は気分変わってアゲアゲになりました〜〜(ニコニコ)

確かにジャングルからのクラブシーンとか「ん?何があったんや?」状態ではあったんですけど、あれはジャングルとギャンブルをかけてるだけのダジャレ…なんスかね?

あの派手派手ギラギラ豹柄衣装を見に纏い、それでも私たちに「礼真琴、可愛いしカッコイイ!」と思わせてくれるトップスターさんのオーラとか華に、敬意を表したいッ!

 

もう十年近く前の話になりますが、霧矢大夢さんトップスター時代の月組で、明日海りおさんと龍真咲さんが、とんでもない衣装を着こなしていたショーがあったんですよ……。

なんか広げた両腕に、10本くらいビロビロのモールがぶら下がってるトンデモ衣装が……。なんてショーか失念しちゃったけど……「こんな訳わかんない衣装着ても、みりおちゃんやっぱ可愛いし眩しいし、大好き(涙)」って震えたことを久しぶりに思い出してしまった……。

後、大空祐飛さんトップスター時代の宙組公演「ファンキー・サンシャイン」の中で「ソーラーパワーを感じろ!」って歌あったな(笑)って思い出した。「宙組と大空の空をかけてるんやろけど、なんやねんソーラーパワーって(笑)」ってツッコミながらも超楽しんだ良き思い出。DVDまで買ったな(笑)。

 

なにはともあれ、私はかなり楽しかったですよ!!!!!!!

「毎日がハロウィンパーティかよ!」みたいなしっちゃかめっちゃか加減がイケる派と、「疲れてるんで一ミリも入ってこないでゴザル……」派に別れてるのかな〜とか思いました!

割と今日は元気だったから、私もイケただけなのかもしれない(笑)

 

このショーをこれから観劇される方は、ストーリーがどうなってる?とか何も考えないで(笑)全身全霊で礼真琴を感じて来て下さい〜〜!(個人的な感想です)

 

以上、薄口観劇レポートでした。

チェンソーマン(公安編)と最新12巻(学園編)のネタバレ感想

チェンソーアニメと最新12巻の摂取でテンション上がって1巻から読み返してみた。公安編は大恋愛漫画だった。人がいっぱい死ぬモテキだー!

 

※以下めっちゃネタバレしてます。原作未読の方はご注意を……

 

 

 

 

 

公安編ラストを知ってから読む「私の指の噛む強さを覚えてて」ってマキマがデンジに言うシーン、ヤバい。映画館ハシゴデートして、クソ映画で2人が泣くとこもヤバい。どんだけ非道なことをされても、まだ好きって……ほんまデンジ、めっちゃ恋してたんやなぁ……。
マキマさん食べちゃったけど、指の噛む強さ、ちゃんと覚えてたもんな……。ほんま愛しかなかった。
今更やけど、デンジくんの戦う動機が「食ってくためとモテ」っていう分かりやすいところも改めてイイなって思った。欲とか業とか、みんな持ってる汚い部分を「ハッピーになりたいだけ」って全肯定してくれるのが、チェンソーマンの爽快なところ。
かと思えば「田舎のネズミと都会のネズミ」の寓話が出てきて「退屈だけど平和」がいいか「刺激的で楽しいけど危険」がいいか、とか。マジメなことも考えさせられたりもするし。ほんま凄い漫画やな〜。

まだまだテンションが上がってるので、以下「チェンソー(公安編)のココが好き」を羅列します。
・デンジくんの「俺の知ってる女が、みんな俺のこと殺そうとしてるんですけど!」的な台詞
・姫野先輩が、デンジにアキくんの好きなとこドコ?って聞かれて「顔」って答えるところ
・コベニちゃんの全力ダンスダンスレボリューション(プリクラ世代のおばさんは笑えた)
・おまけページ「岸辺のことを知ろう」の岸辺とクァンシの関係。泣ける。
・コスモのハロウィン攻撃が最強過ぎる(よく考えたら意味不明やのに、絵が上手すぎるせいで「とんでもねぇもんをくらった…」って納得している自分が一番怖い)
・「ハロウィーーン」と「未来最高、未来最高」は意味もなく言いたくなる(コスモの攻撃くらったのか?)
・女の子がみんな可愛い。クァンシ、マキマ、パワ子、レゼ……コベニちゃんに、姫野先輩に……コスモ〜
・アキくん、パワ子、デンジの関係。途中まで可愛すぎるって萌えてたけど、アキくんのことを思うとすごく泣ける。地獄の雪合戦じゃあ……
・好きな人を完食して、彼女の罪を一緒に背負うってスケールがすごすぎない……か?

ついでに、チェンソー12巻(学園編)の感想
田中脊髄剣って😂どんなエクスカリバー(聖剣)や😂って笑ってたけど、ただのギャグじゃなかったんや。田中しぇんしぇが三鷹ちゃんに惚れてたから、武器に出来たんだね〜。「良い人形を作るのに、罪悪感は隠し味」って公安編で師匠が言ってたけど、学園編でも「罪悪感」は強い武器を作る隠し味なのね。
流動性のないコミュニティではイジメがある」とか「それな」なことを、サラッと挟んでくるところも本当に好き。2章もめっちゃ楽しみだ!
最後に、私は吉田のことを忘れていた。でも読み返して、ちゃんと思い出したよ。蛸!

ジョジョマガジン 岸辺露伴は動かない ホット・サマー・マーサを読んだ感想(ネタバレあり)

※ご注意

カプ厨&夢オバさんの妄言が酷いです。 

 

 犬と女に弱い岸辺露伴なんて……ますます好きになっちまうだろォがァ〜〜! このダボがァ〜〜!(いきなり、すんません。超興奮しちゃって……)
 まさか公式を摂取して、むちゃくちゃ好みの二次創作にぶち当たったときと同じ感情を抱くとは……女関係でトラブってテンパる露伴センセ、最&高でしたーーーー(涙)

 露伴センセがまさか、コロナ禍にストレスを感じて、子犬飼いだすなんてねぇ……共感しかなくてホロリ。あの尖ってた岸辺露伴は、どこにいったんだろう?四部の時より確実に十歳以上は年取ってる。間違いない。27歳やっけ……え?この露伴は35だ(笑)
 それにしても、不法侵入するファンに2回もサイン書いてあげるって……先生自身のセコム、どないなってるんやろ?ガッバガバやん(笑)
 ぶっ飛びウサ耳イブちゃんのルックス、最高にキュートやったし、黒露伴もそら、ニヤケてお家に入れちゃうよなァ……とも思いつつ。

↓妄言が加速します……
 せやけど、漫画バカ一代(失礼)の露伴センセと、恋は盲目子宮系(意味不明)イブちゃんの組み合わせ、ハードロック過ぎるやん!すぐまた破産して家なくなるやん!黒露伴、すなわち本能、欲望のままのセンセは、イージーライダーな女の子やったらなんでも良かったんかもやけど、いうてもイブちゃんみたいなのが心の底ではお好みなのか?
 いやいや!やっぱ露伴センセにしっくりくるのは、優しくもあざと賢い泉くんだろ!なんてったって、合鍵も渡しちゃってるんだゾ!本妻は泉くんで、イブちゃんは愛人なんだよ!きっと!(息切れ)

 つかつか、出来ちゃってるクダリはビックリし過ぎて〜〜…ちっちゃく「ひっ」て息吸った…。黒センセ、ヤンチャが過ぎる(笑)
 イブちゃんが、孕んだ途端に「今は触らないで」的ななこと言っちゃてるところにも、女のリアリティを感じてゾクゾクしましたね。
 でもですね。
「俺の…全てを…見てくれ」と、ヘブドアで本にした自らの手を、イブちゃんに向けて差し出す岸辺露伴
「激・エモ」
 このページだけで、酒がススム。
「黒露伴がやらかしたことやから、俺知らんけどな、まぁ読んでや」的投げやりなセリフも、グッときた。悪い男だ。悪くて好き。
 しかしながらイブちゃんが、「露伴センセの全てを知りたい」的な、重くてピュアラブな女の子(メンがヘラっているともいう)だから、ヘブ・ドア成功したけれど、「アナタの気持ちなんて、どっちでもイイの!とりあえず結婚しろ」のサバサバしてる悪い女(現実的でしっかりしているともいう)だったら、この局面は切り抜けられなかったかも……とか思ったり、思わんかったりもして。なにはともあれ露伴先生、ギリギリセーフ!大変、楽しませて頂きました。
 あ〜それと!露伴センセったら、弱りながら「京香くん、京香くん」連呼してたな〜〜!
 必死で、泉京香の命乞いをする岸辺露伴。富豪村アゲインだ、萌え。ドラマの「泉」呼び捨てにもめちゃ萌えたけど、また一個、萌え呼びバリエが増えて喜びの舞!
 そして「ホサマ」のキャラデザを、ちゃっかり変更していた泉京香クンに、僕は敬意を表したいッ!(突然のフーゴ)
 感じ悪くないギリギリラインで、己に都合良くサクッと仕事進めちゃうこのドライさ、マジ見習いたい(笑)好きだ。
 
 最後に……
 「時は不可逆」が中年には染みた。
 戻るもの、戻らないもの。ありますなぁ。
 日常はいろいろあるけれど、マスクしてリモートで打ち合わせする岸辺露伴先生のお姿に「先生も大変なのね!」と。中年はなんだか元気をもらえましたヨ!
 コロナ前を偲んでも仕方ねぇ!今を生きるゼ!と。
 
 あとバキンちゃん、めっちゃ可愛かったね❤️露伴センセが犬飼ってる、が公式なんだ。歓喜❤️
 はぁ〜〜〜〜興奮して、ちょっと若返った気がする……(笑)公式からの供給って、「命の水」だったんだ。生・き・る!
 長々と妄言を吐き出して、スッキリしました。
 読んでくださった全ての方にSPECIAL THANKS!

ウルトラジャンプ2021年11月号付録 岸辺露伴は動かない小説「黄金のメロディ」を読んだ感想(ネタバレあり)

 まず「気難しいし、オレ様だし、『ヘアバンド』だし……」って、露先生にハッキリ言っちゃう泉京香くんのことが改めて好きだと思った。

 時系列で行ったら、「六壁坂」と「富豪村」の間のお話になるんですね。まさか「富豪村」の冒頭で露伴先生がポツリと言っていた「金環日食」の話の裏に、こんな壮大なストーリーがあったなんて感動。
 金環日食のビジュアルから、レコードの着想が生まれたのかな〜?
絵面がカッコイイなぁ。
「黄金のメロディ」は「くしゃがら」に引き続き、一つのことに取り憑かれちゃった求道者案件なのね……。(十五先生は、露伴先生のお陰で命拾いされて本当に良かったわ……)
 それにしても「狂気と春」って、すごく相性良いのね。
 春の長閑さが、より怖さを引き立てていた気がする。
 読んだ直後、悲しい狂気だったなって思った。
 一つの事を追求し続ける事が、良い結果に転ぶこともあれば、破滅を呼び込むこともあるものね……。
 ものすごーーく、一個の事にのめり込んでいる時って(恋でも、推しでも、スポーツでも、メル○リでも……)他のことが「どーでも良くなっちゃって、それ以外のことを蔑ろにしちゃう」って誰にでもあり得ることだとは思うのですが……それが極端に走ると町が一個消滅しちゃうだなんて……。黄金のメロディに取り憑かれちゃってたから、仕方ないの……か?いやいや。
 露伴先生も言ってたけど、純度100%って本当に怖い。排他的になるし。
 白黒だけじゃなくて、グレーも大切よね……と改めて思った。
 まぁ〜〜……そうやってグレーばかり選んでいると、自分みたいな「何も極めない」大人が出来あがっちゃう一面もあるけど……(笑)
長くなったけど、面白くて一気読みしました。後半の「原作者岸辺露伴」も楽しみだにゃ〜〜。

 泉くんに、年頃の女の子って言っちゃう露伴先生が、27歳には思えない……(笑)
 最後に〜…
 ドラマ版と比較して、小説版は泉くんと露伴先生が、よりバチバチやり合っていて、本当にいいコンビだなぁ〜〜って改めて、にっこりしちゃっいました!!!!!!
 愛し合うように、ケンカしてくれ〜〜!(感…電!)